Nikon NIKKOR Z 28-75mm f/2.8 インプレッション/温かみあるやわらかい描写とボケを実感!標準ズームの新しい選択

Nikonから Nikon NIKKOR Z 28-75mm f/2.8 という新しい標準ズームが発売されています。

ただただ、このレンズ、タ○○ンの出身なのか、S-lineではないところがいまひとつ…と評価には賛否が分かれています。
Zシリーズカメラ登場からキットレンズとして評価の高く、一時期私が保有していた Nikon NIKKOR Z 24-70mm f/4S と比較してどんなレンズなのか気になったので、私なりに感想をまとめてみました。

一言で言うと、”確かな描写力のあるコンパクト仕様の大三元標準レンズ” といったところでしょうか。
動画にもまとめていますので、ぜひご覧ください。

Nikon NIKKOR Z 28-75mm f/2.8 の特徴


さておき、当初レンズロードマップにも掲載がなかった状況で、突如リリースされたこのレンズ…レンズ構成はタ○○ン旧モデルに酷似していることから、実はタ○○ンレンズなのではといううわさが後を絶ちません。
タ○○ン出身であることを暗示させるようにS-lineからは外れています。おそらくこれらが国内での評価が分かれる大きな要因になっているような節があります。
たまたまマップカメラで中古美品が出ており、標準ズームレンズ(Z24-70mmf/4S)を手放していたこともあり、「とりあえず明るい標準レンズ」を押さえておくべく手に入れました。
使ってみたところ、最初に述べた通り「描写力は確かなものでしかも軽量で扱いやすい大三元レンズ」という印象です。

f/2.8の描写 多くの評価にある通り、ふんわりとしたしなやかなボケが特徴。
f/4周辺の描写 ある程度輪郭がはっきりしてくる域ですが、やはり柔らかな印象。
f/5.6以降の描写 この辺りからNikon特有のカリカリな雰囲気になってくる印象。

私がしばらく所有していたZ24-70mmf/4Sが良いレンズと分かっていながら、なんとなく使用頻度が少なかったのも、間違いない描写である一方で、単焦点レンズを多用することからそれらと比べると平均的に感じていました。
もう少しボケが欲しい、明るさが欲しいとなると、結局Z24mmf/1.8sやZ35mmf/1.8sの単焦点レンズで撮影していることがしばしばでした。
しかし、このレンズを手にしてから、単焦点レンズに切り替えなくても事足りるだけのスペックがあるように感じています。
スピード感が求められる撮影の際には間違いなく重宝しそうです。

NIKKOR Z 28-75mm f/2.8 と NIKKOR Z 24-70mm f/4s との比較


私はこのレンズ以外で、同域標準ズームは24-70mm f/4sしか使ったことがないので、この2つのレンズと比較してみました。
・S-lineにこだわったレンズラインナップを考えているなら、Z24-70mmf/4S。解像力は間違いなくこちらに優位性があります。
・明るさやボケにこだわるなら、Z28-75mm f/2.8。f/2.8までセットできるアドバンテージは後々大きくなってきます。
・鮮やかな描写を期待するなら、Z24-70mmf/4S。
・ふんわりとしたしなやかな描写がお好みなら、Z28-75mm f/2.8。
S-line特有の解像力で選ぶか、しなやかな描写と明るさを選ぶかで選択が分かれてくるような気がします。

NIKKOR Z 28-75mm f/2.8 どんな用途や使い方ができるか


実用でも全く支障なくイケるレンズです!
しなやかなボケという特徴を生かしてポートレート撮影でも威力を発揮しそうです。
優しい描写ができ、且つ寄れるレンズ(最短撮影距離0.19m)なのでテーブルフォトをされる方にもうってつけのレンズです。
最高峰のNIKKOR Z 24-70mm f/2.8 VRS まではとても手は出せないけれど、明るさとボケが欲しいという方も選択肢に入れることができます。
日本の評価はまちまちですが、海外ユーザーのこのレンズに対する評価は結構高い評価です!
海外ユーザーの評価の一例として、Z 24-70mm f/2.8 VRSと比較しても、解像力がそれほど落ちるわけではない…価格も軽さも約半分なのに、レンズ性能は高い!…などかなりの高評価が散見されています。
リリースまでの経緯はともかく、EDレンズ・スーパーEDレンズまで盛り込まれNikonエンブレムが刻まれているNikon純正標準レンズです。
使用用途をよく考えて購入すれば、巷での評価を気にすることなく納得の一本になるでしょう!